紅白歌合戦で美輪明宏が歌った「ヨイトマケの唄」、感動が感動を呼び、あちらこちらで話題になっているようです。私のブログでもメチャメチャ感動したということを書きました。今日は「全国商工新聞」の商売繁盛というページを紹介したいと思います。ここでも美輪さんのあのステージのことが書かれています。
昨年の大みそか、NHK紅白歌合戦で美輪明宏さんの「ヨイトマケの唄」を久々に聞きました。
建設労働者に交じって働き、子どもを育てる母親。やがて高校、大学へと進学し、エンジニアになった子ども。「苦労、苦労で死んでった、母ちゃん見てくれこの姿」「どんなきれいな唄よりも、どんなきれいな声よりも、僕を励ましなぐさめた、母ちゃんの唄こそ世界一」という歌詞と圧倒的な表現力に引き込まれ、左官の手間をしていた自分の母親の姿を思い浮かべていました。
高度経済成長を経験した母は、「中学校を出たら左官になれ」とよく言っていました。共産党員の父親はレッドパージされ日雇になり、全日自労(現・建交労)の仕事をしながら現場で働きました。62歳で他界しましたが、「金は天下のまわりもの」という歌を下手なりに歌っていた姿を思い出します。頼まれては断れず、保証人になって苦労もしました。「人並みに」と歯を食いしばり、働く母親。保育所もなく、幼い頃は現場に連れて行かれ、動き回る弟は「危ないから」と木に縛られていました。
あれから50年近くたちますが、家族のために「エンヤコラ」と力合わせて働く人々をたたえる歌声が中小業者を励まし、支える民商へのエールに聞こえてなりません。
(全国商工新聞1月21日号より)
詩人の柴田トヨさんが老衰のために亡くなったというニュース。92歳から詩作を始め2010年に初の詩集「くじけないで」を刊行。「くじけないで」は150万部を超えるベスタセラーとなりました。彼女の詩に感動して、心が洗われるような気持ちになったことを昨日のことのように思い出します。
何かを始めるのに年齢なんか関係ないんだということを教えてくれた柴田トヨさん。ご冥福をお祈りいたします。